5番人気・4着
8頭立てと少頭数になった芝1800mのメイクデビュー戦も、2億2000万円の高額取引馬や、ダービー3着馬ハーツコンチェルトの妹など、上位人気に好素材が揃った一戦。
結果は4着に終わってしまったが、道中の立ち回りや直線での不利が影響したもので、上位馬と差のないパフォーマンスは発揮しており、次回狙える馬として取り上げたい。
血統的には目立たない馬であるが、調教ではウッドコースで馬場の真ん中を回り、50.8秒、22.8秒、11.0秒と、牝馬ながら豪快な動きを披露し、仕上がりの良さが目立っていた。
人気は血統馬に譲る5番人気に留まったが、スピードを活かしての上位争いが期待されていた。
1番枠からモッサリとしたスタートで最後方からの立ち回りとなったが、二の脚が付いて最内を上昇し、中団を確保した。
前の馬が控えた影響で手綱を絞って後退し、外から被される厳しい序盤戦となった。
向こう正面でも終始半馬身ほど外から被され続け、前にも壁ができており、気を遣いながらの追走となった。
スローペースで隊列が替わらないまま馬群が凝縮され、各馬が余力を残して一団となったまま直線を迎えた。
鞍上の柴田大知騎手は外を見ながら進路を切り替えようとしていたが、動くに動けない位置に入っていた。
外の馬を行かせてから、ようやく外に進路を見いだして追い出しを開始したが、ラップは11.0秒、10.9秒とピッチが上がっており、先団との差は広がってしまっていた。
残り300mを切って高速上がりのなかジリジリと差を詰め始め、残り200mでは上位勢をしのぐ脚色で強襲したが、4着が精一杯となってしまった。
勝ち馬とは0.3秒差まで詰めており、直線での不利がなければと思わせるゴール前の脚であった。
先着を許した3頭とは、道中のスムーズさと展開利の差であり、決して力負けという印象はない。次走での巻き返しは十分に可能だ。
4番人気・3着
次回狙える馬に取り上げ、得意の北海道滞在競馬で期待できると紹介したココナッツブラウンが悲願の重賞初制覇を飾り、今後の上級牝馬重賞でも有力候補となる快勝劇を見せた。
その一方で、ヴーレヴーも以前の不振から完全に脱する走りで3着に好走し、今後に期待できる馬となりそうだ。
デビュー戦を快勝した後からマイル以下の距離で好走を続け、世代マイルGⅠへ進んだ素質馬である。
秋のクラシック路線は距離が長く結果を残せなかったが、3カ月の休養を挟んでダートを2戦消化し、体力強化を図った印象があった。
その後はさらに3カ月の休養を挟み、挑戦した前走の巴賞では、重馬場を味方に付けたとはいえ、牡馬相手に3馬身半差の快勝を収めた。
賞金加算に成功し、久しぶりの重賞戦線へ挑んできた。
今回は重賞で好走歴がある各馬が主力を形成し、横山典弘騎手を配したが、大外枠の不利もあってか4番人気に留まっていた。
レースでは好スタートを切り、1コーナーまでに大外を回らされるロスがありながらも、先手を奪った武豊騎手のエリカエクスプレスの2番手を確保した。
向こう正面に入ってもペースは緩まず、11秒台後半から12.0秒を刻み続け、1000m通過は59.1秒。重賞らしいラップで、総合力が問われる一戦となった。
3コーナー手前から武豊騎手がわずかにピッチを上げ、後続に脚を使わせる形に持ち込んだが、横山典弘騎手は急がず騒がず、手綱をしっかり抑えて2番手をキープした。
11.9秒、11.6秒、11.7秒とペースは上がったが、手応え十分に逃げ馬をマークして直線を迎えた。
残り200mで一気に強襲してきた勝ち馬が先頭に立つ強い競馬を見せたが、ヴーレヴーもジリジリと逃げ馬を追い上げて捉え、一旦は2番手へ上がった。
ゴール前でコガネノソラの強襲に遭い3着に終わったが、重賞常連の上位勢に混じり、先行して3着に踏ん張り切った内容は評価できる。
本来はマイラーという印象が強く、やや距離が長かった印象もあるが、小回りなら1800mでも対応可能という収穫のある一戦となった。
サトノクラウン産駒らしく、巴賞を重馬場で突き放した内容から道悪適性も十分。今後、馬場悪化が予測されるローカル重賞で、さらなる前進が期待できそうだ。









1番人気・1着
以前も今後狙える馬として取り上げた同馬であるが、圧巻の走りで1勝クラスを卒業し、まだ上を目指せる馬として再度取り上げる。
東京1400mコースで度々不利を受けながら、馬群を割る強襲で好走を続け、高いポテンシャルとコース巧者ぶりを発揮していた。
今回は休み明けで、好走歴のない右回りに加えて初の洋芝と不安材料はあったが、近走の走りから1勝クラスでは上位の存在で、1番人気に推された。
函館入厩後はまだ本来の姿には及ばない調整内容で、プラス8キロとやや重めにも感じられる仕上げであったが、最内枠から素晴らしい立ち回りとゴール前の切れ味で勝利を飾っている。
これまでは後方から馬群を捌くレースを続けて好走していたが、今回は1番枠から好スタートを切り、早々に内のポケットとなる4番手を確保した。
ペースが上がらず、序盤はやや行きたがる雰囲気もあったが、鞍上が折り合いを付けると、抜群の手応えで先団を射程圏に入れる追走力を発揮した。
逃げた2着馬の武豊騎手が絶妙なペースを作り、残り4ハロンを全て加速する後傾ラップに持ち込んだが、3コーナー過ぎからも抜群の手応えを維持した。
4コーナーでは、逃げ馬と先団2頭の間をスッと突き、早々と2番手に並んで直線へ向いた。
ラスト11.6秒、11.2秒と逃げた馬に有利な流れとなり、一気に交わすことはできず、ジワジワと接近する程度であったが、ゴール前でグイッと伸びて捉え、2勝目を挙げた。
ハナ差の勝利ではあったが、武豊騎手を鞍上に桜花賞にも出走した素質馬が有利な流れに持ち込むなか、加速ラップを捉え切ったパフォーマンスは、まだ上を目指せる走りであった。
過去走とは異なる先行する立ち回りを見せながらも、追って味のある武器を初コースの小回りかつ右回りで発揮できたのは、大きな収穫となった。
格上戦でも通用する可能性は高く、舞台を問わず狙い続けたい馬である。